JOURNAL ジャーナル

Sharon Staff - Sharon(シャロン)

Sciamat Double

こんにちは。

 

3連休の最終日いかがお過ごしでしょうか。

明日からの平日は、お仕事の方も多いようです。

 

さて今回は、Sciamat【シャマット】をご紹介致します。

今までソリートを中心にご紹介して参りましたが、ソリートはいわばアットリーニから来る直系のナポリサルト。

それに対し、シャマットは全く違う雰囲気のもの。

柔らかな雰囲気を大事にしているという意味では同じかもしれませんが、ディテールに関しての考え方は全く違います。

細部におけるディテールはスーツという特性上普遍性を持たせるもの、いわば制服的な考え方で作るものですが、そこにあえて独自性を持たせました。

サルトリアでありながら、独自の世界観を作り出した一つのブランドのような存在です。

 

そして、今回ご紹介するダブルブレストは、その独自性を十二分に感じられる作りとなっています。

 

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SUIT/Sciamat【シャマット】

SHIRT/G.inglese【ジ・イングレーゼ】

TIE/Giusto Bespoke【ジュスト・ビスポーク】

 

芯材をほとんど入れていない、非常に柔らかな作り。

本来であれば作り込むというものを、あえて削ぎ落としているような作りにする事で、いわゆるアンコン(アンコンストラクティブ)とは違う、別の概念の作りになっています。それとも、アンコンとは本来こういう作りの事を指すのでしょうか。

柔らかな作りによる違いは、前ボタンを止める、止めないによって面白い程印象の違いとして出てきます。

 

前ボタンを留めないと、 シングルブレストの様な印象に。

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ダブルのジャケットとは思えませんね。

 

ボタンを止めても、やはり雰囲気のあるスタイルが可能です。

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あえて内側のボタンを止めず、片側のみラペルの折り返しを深めにすることで、一見普通なんですが良く見るとちょっと違う印象に。

 

内側のみボタンを止めると、面白い程違いが出ますね。

 

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普通芯材がきっちり入りますので、この様なラペルのかえり方はしないんですが、シャマットではスタイルとして実現する事ができます。

ちなみに、この留め方は兄のヴァレンティノ・リッチさんが良くしています。

 

前ボタンを止めると、バルカポケットは多少見えますが、止めないと全く見えなくなります。

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この特徴的なほどの前身の返り方が、シャマットの最大の特徴と言えるかもしれません。

 

袖付けに関してもシャマットの最大の特徴の一つ。

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スーツはあえて控えめにしています。

この袖付けは、兄ヴァレンティノ・リッチさんのスタイルです。

弟のニコラ・リッチさんは、いわゆる特徴的なシャマットのスタイルですね。

 

深めのベント。

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ここもシャマットの特徴の一つです。

クラシカルかつ、エレガントに見える部分になります。

 

パンツは、1プリーツのアウトタック。

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持ち出しは長め。

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ベルトループは1本通らせる特徴的な形です。

 

ボタンによるパンチェリーナ。

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ボタン止めではありますが、良くある形ですので止めやすく、外しやすいと思います。

 

シャマットは南イタリアでも、プーリア出身のサルトリアブランド。

ナポリとは違う土地で生まれたからこそ、独自のアイデンティティが育まれたのかもしれません。

 

海外で活躍されているビジネスマンの方の中には、「この服を着ているとお客さんから必ず反応があるから、一話題出来て良い」とおっしゃる方もおります。

気分を変えたい時、また服の力を借りたい時、限られた方にしか手にすることの出来ないシャマットなら、お役に立てるかもしれません。

 

それでは、また。

 

檀崎

Sharon Staff / シャロン スタッフ
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